小川げんきプラザ周辺観察会報告
開催日 8月 2日(日)
集合場所 小川げんきプラザ駐車場
観察地 川埼玉県立小川げんきプラザ(旧小川少年自然の家)周辺
参加者 17名(1日会員2名)
実施時刻 10:00~15:00
鑑定人 福島隆一、近藤芳明、村田紀彦、大久保彦
世話人 福島隆一、村田紀彦、近藤芳明
報告 福島隆一
撮影 栗原晴夫、大久保彦、富田稔、福島隆一、その他
a | 鑑定会の様子(1) 鑑定会の様子(2) 今年の小川げんきプラザ観察会は、会員15名と一日会員2名の参加者でした。例年と異なり小川げんきプラザ利用許可証だけでなく、住所・氏名・電話・当日の体温測定をした参加者名簿の提出を求められていたため、受付の参加者名簿から手書きで写し替えたので手間取ってしまいました。利用許可の申請に伺った際、入り口の近くの池のほとりにクモタケが見られたとの話を伺っていたので大久保さんにお話をして探したのですが、見つからなかったので再度、本館事務室で詳細な場所の確認のため一緒にお伺いいたしました。事務所の方も一緒に探して戴きましたが見つけることが出来なかったため、後日写真をお送りして戴くという形で落ち着きました。 コロナウイルスの感染拡大により総会や勉強会が大幅に遅れ、今年度初めての勉強会でしたが無事終了出来ました。野外勉強会ですが、人が集まり何らかの接触があるわけですので、今後も注意しながら行う事を肝に銘じなければと思っています。 今回、見慣れないきのこが有り、なんだろうと首を捻ってしまいました。傘や柄に粘性はみられず、臭いや味にも特性が無いので、鑑定の際は、不明種で持ち帰りました。いろいろ調べたり思い出したりしている内に、このきのこは、今迄に2度出合った記憶を思い出しました。小川小年自然の家の時代で1度、福島県の勉強会で1度出会っておりました。何れも種に付いては判らないままでした。柄が肉質である事、傘の周辺が強く内側に巻く事などからキシメジ属の一種ではないかとも考えられました。世界のキノコ図鑑等目を通してみましたが、それらしいものが見当たらず、北陸のキノコ図鑑をみたところ、クロアザアカシメジというきのこの記載がありました。また日本きのこ図版のNO779にビロードシメジというきのこの記載があり、検討してみました。組織やヒダ培養なども行いましたが、全く反応が見られないので菌根菌ではないかと思っています。 また、スッポンタケ科のシマイヌノエフデが見つかりました。このきのこも珍菌であると思います。スッポンタケの様な卵が見られましたので、切ってみたところカゴタケの卵でした。自然に発生したカゴタケは、グレバの良い香りが有りますが、何度匂いを嗅いでも何の香りもしませんでした。発生してからどの位時間が経過したら匂い始めるのか?宿題がまた増えてしまいました。 ヌメリコウジタケの新鮮そうな個体を培養してみました。傘の組織や、傘の組織と管孔部分をルーペで調べてから培養したのですが、6本の試験管全てにウジの這い跡が見られ、小さなキノコバエも見られました。中にはより大型の蛹も確認され、どの様なハエが出て来るのだろうと思っています。何度も経験してきたので驚いてはいませんが、ルーペ程度の確認ではハエの卵を見つけるのは困難であることを再度確認しました。 文責 福 島 隆 一
小川げんきプラザ観察目録(2020年8月2日)
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